城戸賞
受賞者の声

第42回城戸賞 準入賞 吉野耕平「サムライボウル」

吉野耕平『幕末の長崎に、日本で初めてのボウリング場がオープンした』
 当時の英字新聞の片隅に残るわずか数行の記事が語る魅力的な《史実》。
そんなモチーフに出会ったのが1年前でした。坂本龍馬ら魅力的な英雄たちの活躍する混沌の時代にボウリングが組み合わされば、何か面白い物語が生まれるのではないか…そこまでは順調な“企画”でした。
 「サムライ×ボウリング」。
 その言葉を耳にした人の数だけ、それぞれの中で魅力的な物語が生まれてしまうような“企画”から、具体的にどんな一本の物語を紡ぎだしていくべきか。それまでCMやMVや短編映画の経験はあっても、長編作品の経験などまるでなかった私にとって、30分以上の物語は完全に未知の領域…。苦しみながら書きあげた脚本でした。
 多くの人の目に触れ、心に触れるようなエンターテインメントを、と、それだけを意識したつもりでしたが、意外にもその中で見えてきたのは2016年に生きる自分自身の、ごくパーソナルな事だったように思います。価値観が崩れ、不安に怯え、その場その場の分かり易い言葉に流されていく、140年前にどこかよく似た現代。そんな中で、小さくても真っ直ぐに転がる球のような映画を、これから作っていければ。そう願っています。
 初めての長編脚本に身に余る評価と応援をいただきただただ感謝です。執筆中に相談に乗って頂いた二人のYさん。支えてくれた家族。そして読んで頂いた全ての方々、ありがとうございました。

 

第42回城戸賞 佳作 島田悠子「大江戸ぴーちくぱーちく」

島田悠子このたびは私の時代劇作品「大江戸ぴーちくぱーちく」を佳作に選出していただき、ありがとうございました。ここまで推し上げてくださった審査員のみなさま、執筆を応援してくれた家族や友人、はては入り浸りカフェの店長さんにも、重ね重ね感謝を申し上げます。みなさまの支えがあってこそ、私は幸福にも脚本を書き続けることができます。

私の時代劇の作風はちょっぴり異色かもしれませんが、それを「他にはない、新しい、おもしろい」と言ってくださる方々がいる、それはなによりスペシャルな励みです。私はこの道を行きます。いつか、私の作品が時代劇ファンのみならず広くたくさんの方々に親しまれ楽しんでいただけるよう、これからも愛を込めて真摯に取り組んでまいります。

幼い頃、祖母と手をつないで観に行ったアニメ映画。夜寝る前、毎晩のように母と観た謎のホラー映画、かっこいいスパイ映画、極妻シリーズ。クライマックスになると高確率で話しかけてくる父。主人とも数え切れないほどたくさんの映画を観ました。映画という最高のエンターテイメントを愛するいちファンとして、この受賞を胸に、映画界に多少なりとも恩返しのできる脚本家を目指して邁進いたします。

 

第42回城戸賞 佳作 岡田鉄兵「大仏と小鹿」

岡田鉄兵 この度は、佳作をくださった審査員の皆さま、予備選考で推していただいた方々に心より御礼申し上げます。
 過去4回、最終選考で落選した経験が今回の「努力賞」に結びついたと考えております。

 「大仏と小鹿」は血の繋がらない父と娘が徐々に家族になっていく過程を、ユーモラスに描いた作品です。声を出して笑ってしまうシーンやセリフが、いくつもあると自負しております。

 しかし映画脚本は映像化されて、なんぼ。それ以前に読んで貰わないとハナシにもなりません。映連のHPに最終選考作品が掲載されますので、是非ご覧下さい。そして、ご感想をいただければ幸いです。

 最後に、選んでいただいた事を励みにしてより一層精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。

 


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